東北大学
学際科学フロンティア研究所

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睡眠―覚醒に伴う、脳内エネルギー変動を発見~レム睡眠中に神経の細胞内エネルギーが大きく低下する~

2020年9月7日『Communications Biology』誌にオンライン掲載、および9月8日プレスリリース

2020.09.10

東北大学大学院生命科学研究科の常松友美 助教(学際科学フロンティア研究所兼任)と学際科学フロンティア研究所の佐栁友規 学術研究員は、公益財団法人東京都医学総合研究所の夏堀晃世 主席研究員と本多真 副参事研究員、東北大学大学院生命科学研究科の松井広 教授、東北工業大学の辛島彰洋 准教授、Max-Planck-InstituteのKlaus-Armin Nave 教授、慶應義塾大学の田中謙二 准教授らと共同で、生きたマウスの脳内エネルギー計測に成功し、動物の睡眠―覚醒に伴い、神経の細胞内エネルギーが大脳皮質の全域で変動していることを発 見しました。神経の細胞内エネルギーは動物の覚醒時に増加し、ノンレム睡眠中に低下、そしてレム睡眠中に特に大きく低下していました。
本研究は、生きた動物の脳内で"細胞のエネルギーレベルが常に一定に保たれる"という従来の予想を覆し、脳のエネルギー調節機構が動物の睡眠覚醒に合わせ、神経細胞内エネルギーを積極的に変動させている可能性を新たに示しました。
 
この研究成果は、2020年9月7日(月曜日)10時(英国時間)に英国科学誌『Communications Biology』にオンライン掲載され、9月8日に本学よりプレスリリースされました。
 
(a) 大脳皮質の神経細胞内ATP濃度は動物の覚醒時に高く、ノンレム睡眠中に低下、レム睡眠中にさらに大きく低下した。脳血流量はATPと逆向きの変動を示した。
(b) 動物の睡眠覚醒に伴う神経細胞内ATP変動は、大脳皮質(点線内)の全域でシンクロして生じた。
 
論文情報:
Akiyo Natsubori, Tomomi Tsunematsu, Akihiro Karashima, Hiromi Imamura, Naoya Kabe, Andrea Trevisiol, Johannes Hirrlinger, Tohru Kodama, Tomomi Sanagi, Kazuto Masamoto, Norio Takata, Klaus-Armin Nave, Ko Matsui, Kenji F. Tanaka & Makoto Honda, "Intracellular ATP levels in mouse cortical excitatory neurons varies with sleep–wake states", Communications Biology volume 3, Article number: 491 (2020)
DOI: 10.1038/s42003-020-01215-6
https://www.nature.com/articles/s42003-020-01215-6
 
プレスリリース:
(公財)東京都医学総合研究所
http://www.igakuken.or.jp/topics/2020/0907.html
東北大学
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2020/09/press20200904-01-rem.html
東北大学大学院生命科学研究科
https://www.lifesci.tohoku.ac.jp/research/results/detail---id-49566.html
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